昔々、アルプスの高地に氷の心を持った美しく孤独な女王が住んでいました。彼女は天使のような声で無数の羊飼いを洞窟の奥へ誘い込み、彼らを魅了しました。しかし、真実の愛は彼女を避け続け、やがてその冷たい心は羊飼いとの交友に疲れてきました。そして、手首をさっと残酷に振って、女王はノームの奴隷に氷で覆われた奈落の底に羊飼いを投げ落とさせました。

ある日、生まれの卑しい勇敢な羊飼いが山に登り、思いがけず女王のいる洞窟に迷い込みました。女王はすぐに羊飼いに魅了され、彼女の冷たい態度は愛情のこもった抱擁に変わりました。しかし、ノームの奴隷はそれを認めませんでした。憤りと妬みに満ちたノームは、これまで何度も行ったように、眠っている羊飼いを捕まえて下の谷に投げ込みました。

目が覚めて何が起こったのかを知った女王は、悲しみに打ちひしがれました。彼女が恋人の死を悲しんでいると、その流した一粒の涙が彼女の氷の心を溶かしていきました。

涙が凍える大地にそっと触れると、優美なエーデルワイスの花になりました。このように、悲劇の物語から、アルプスの中心で永遠に咲き続ける愛や勇気、美の不朽のシンボルが生まれました。